若手が圧倒的に育つ!やる気1%でできるアジャイルチームの革新的成長スキルマップ

チーム育成

若手エンジニアが在籍するチームでは、このように思うことはありませんか?

  • 若手がなかなか戦力にならない

  • 若手のスキルアップへのやる気が低い

  • このくらい自分で勉強してほしい

IT系エンジニアは、ある程度自分で勉強するものだという信念の元、プライベートの時間をつかって勉強してきたことがあったりすると、若手の成長の速度に違和感を覚える方もいらっしゃると思います。後輩の面倒を見ることを任されていた私も、割とプライベートに勉強をするタイプだったので、同じことに悩んでいました。

しかし、教育関係の本を読んだときに解決策であるルーブリックに出会い、現状のスキルを可視化し、チームで求めているスキルを提示することで、若手の学習が大幅に進みました。

この方法は、私が成功したのはもちろん、これは科学的な方法なので多くの人が同様に戦力化しています。

今度は皆さんが悩みを解決する番です、すごく少ないエネルギーで成功するように生成AIを使ってサポートする方法も紹介していきます。

問題

アジャイルコーチ、スクラムマスターとして多くの現場を見てきましたが、若手(20代)エンジニアが戦力としてうまくパフォーマンスしていないことが非常に多いです。

すると、どうなるでしょうか。コードレビューで多くの労力を費やしたり、頻繁に質問があり先輩の仕事が中断されてチームの生産効率に悪影響を及ぼしてしまったり、コードレビューで気を抜いてしまうと大きな障害を生むようなコードが書かれていたり(この件は、大きな障害を抱えたままリリースされていて障害で気づきました)と、若手が戦力化していないチームというのは、非常に大きな問題を抱えています。

このような状況にも関わらず、具体的な教育手段がコードレビューの指摘だけになっていることも珍しくありません。さらに、マネージャーは何ができるようになってほしいと思っていることがある場合にもすり合わせるどころか伝えずに、成長速度に頭を悩ましているケースも多くありました。

一方、若手側はというと、自分たちの成長が重要視されていることに自覚がないので、早くタスクを終わらせなくてはと思い、考え方や実装のプロセスではなく、答えを人に聞いている場合もあります。若手は若手で、よかれと思ってやっている行動が成長を妨げることになってしまい、悪循環です。

解決

スキルマップを作る

こんな状況を打破するための特効薬が、ルーブリック(※)を使ったスキルマップです。私は、これを使って、いくつもの現場で若手〜中堅エンジニアのスキルアップを実現してきました。このスキルマップを作るのにも、ある程度のスキルと手間がかかるのですが、今回は生成AIで簡単にスキルマップを作っちゃう方法をお伝えします。(理想を言えばチームで協力して作るのが良いので、反響があれば質を高めるための記事も書きます)

※ルーブリック:学習の到達度を評価するための評価ツール。教育工学で使われる用語なので、調べれば情報がいろいろ出てきますし、本も出版されています。

多くの現場で、マネージャーの求めるスキル、現場で活躍できるスキルがメンバーそれぞれに伝わっていないことが、スキル獲得に繋がらない最も大きな原因です。マネージャーからの認識では、「当たり前過ぎて言う必要もないと思った」といったご意見をいただくこともあります。しかし、1度伝えても伝わらないのが常です。アウトプットして、定期的に1on1などで話しましょう。

メンバーも頑張ることが評価される方向性がわかれば、モチベーション向上にも大きく影響します。

そして、生成AIを使ってできあがったスキルマップ例は、このようになります。

生成AIが作ったスキルマップ例

スキルマップを生成するためのプロンプトは、こちらです。ClaudeとChatGPTである程度の品質のスキルマップを生成してくれることを確認しています。必要であれば、「スキルの種類」を追加したり、レベルの段階を変更してもらえたらと思います。(無料プランだと、少し考慮されない部分が出てくるので、有償プランで生成する方がおすすめです。)

ルーブリックを生成してください。
対象:ECサイトを開発するスクラムチームの個人

特に、若手エンジニアのスキルの中長期的な目標になるもの
レベルは4段階にして、1段階目はまだ何もできないレベル、4段階目は一人前のエンジニアとしてECサイトの保守開発業務ができるレベルに設定してください。

・ソフトウェアの開発
	・テストコード
	・リーダブルコード
	・コードレビュー
	・設計
	・ソフトウェアテスト
・スクラム開発
	・イベントの目的
	・プロセス改善の提案
・ユーザ理解
	・ペルソナ説明
	・ユーザインタビュー
・アウトカム
	・インセプションデッキ理解
	・アウトカムの追求
	・ABテスト計測
	・バックログアイテム提案
	
ルーブリックは、客観的に達成できているか判断しやすい指標にしてください。

現状を評価する

それぞれのメンバーが今どこのレベルにいるのか、メンバーからの自己申告とマネージャーからの認識を合わせます。大きく乖離がある場合は、どうしてそうなったのか話し合ったり、他のメンバーからも意見を聞くのが理想的です。

また、この段階でメンバーから認めてほしいスキルが提案されることもありますので、プロンプトを修正して再度生成してもらえたらと思います。

リソースを確保する

メンバーの自主的な学習を期待してもうまくいかない場合は、思い切ってチームの開発時間の一部をスキルアップのための学習時間に充てましょう。勉強時間を業務時間に確保するなんて、と思う方もいらっしゃるかもしれません。しかし、学習することで先輩からのフォローの時間が減少してパフォーマンスの高い人の時間を有意義に使えるようになることもあり、すぐにペイできます。

私も訪問先では必ずリソースの確保を推奨してますし、結果が出るまでの速度が段違いです。多いチームでは、週に4時間確保しています。最も多いのは週に2時間の確保です。

またスクラム開発の場合、スプリントの終わりの方の時間を確保するのはあまりオススメしません。タスクが終わらなかったときのバッファとして使われ、勉強の時間をスキップされることが増えるためです。

目標決め・進捗確認

また、メンバーとマネージャーや有識者が話ながら、今後の目標を決めることも有効です。

スキルがまだないメンバーは、何をすることでスキルが身につくか知らないことも多いです。そのため、参考にする教材となる本やサイトを教え、行動目標を決めるサポートが必要です。

また、目標を決める理由はもう一つあり、業務時間に勉強の時間があっても、目標設定しているKPIを上げるような作業をついつい優先してしまうメンバーもいるためです。定期的に、スキルアップの目標についての進捗を話す機会があれば、スキルアップの優先度を下げられることが減るわけです。

まとめ

若手のスキルアップがなされないと、フォローする先輩の業務効率が低下したり、障害につながり顧客に迷惑をかけることも考えられます。

今回は、スキルアップに非常に効果の高いスキルマップを生成AIを利用して作成する方法についてお伝えしました。スキルマップを作るだけですべてが解決するというわけではなく、アフターフォローも必要ですが、スキルマップを作る手間を軽減することで試して見やすくなったのではないかと思います。

スキルマップ作成と共に、評価、リソースの確保、進捗確認をしていただくことで、効率的なスキルアップが期待できます。

この記事を書いた人
kawagoi

SM、アジャイルコーチ歴8年
Yahoo6年間→永和SM2年→フリーSM2年
20社コンサル・講演20回以上・著書7冊
教育心理学・スクラムマスター・1on1・リーダーシップ

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